ポール佐藤の「まちの音まちの色」第16回
出会いと別れの春は、ちょっと苦手な季節である。引越し先のモダンなアパートに来てみて、まったく対照的な三十年前の自分の部屋を思い出した。風呂無し、トイレ共同の、ビルの谷間の古い木造アパート。
出会いと別れの春は、ちょっと苦手な季節である。引越し先のモダンなアパートに来てみて、まったく対照的な三十年前の自分の部屋を思い出した。風呂無し、トイレ共同の、ビルの谷間の古い木造アパート。
5月の最終日曜日。八戸中心街の歩行者天国に合わせて、『ヤグラ横町ストリートライブ』が始まった。 通行止めとなっていたヤグラ横町に光をあてたのは、音楽好きな喫茶ピーマンのマスターと、その店に集うアマチュア音楽家たちだった。
通りかかる度にずっと気になっていた絵になるビストロ。 職場の食事会で初めて入った。店の中もいい雰囲気で、食べたことのない本場のチ...
「愛がない」と呟いた。先日久しぶりに北海道ニセコに数日滞在した正直な感想だ。この町は何かおかしい。成熟した社会における観光地再生のヒントを探し求めて何度も北海道ニセコに足を運んだ。八戸にはニセコを越えるキラーなコンテンツにあふれていた。
何を隠そう私は「八戸鯖大使」であり、イカをPRするわけにはイカない。大学に奉職する前に職業を聞かれた時は胸を張って「大使である」と答えていたものだ。八戸は「イカ水揚げ日本一」であるが、世には「日本一の鯖、八戸前沖鯖」を強く推奨したい。八戸の誇る脂ののった美味しい「鯖」であるが、その驚くべき鯖パワーは意外と知られていない。
八戸の優位性は「ほどほど」さ。ほどよい街の規模にあると気づいたのは、大学に腰を落ち着けじっくりとこの街を観察してからだった。海外から見ると大都会の八戸であるが(フランスではベスト10以内に入る大都市に相当する)、我々八戸市民は「田舎」だと勝手に決めつけている。しかし、この規模感が良いのだ。
01…… 表紙写真エッセイ「びぃだま 古屋敷裕大さん」 ……mamo 02…… 特集:燻銀の男たち スローなベースは10周年! ...